点検
ドローンでの点検に期待される役割
当社に依頼があるドローンを用いた点検業務には、民間が主に設備点検で発注するものと、行政が主にインフラ点検で発注するものがあります。
両者ともに作業を効率的に行うことと、より低コストで精度の高い点検を行うことが重要視されるのは間違いありません。
点検用ドローンが活用される場面は多岐にわたります。特に建設業では活躍の場に事欠きません。
屋根や建物の外壁など公民関係なく需要の多い事例もあります。
また、橋や風力発電所、道路や鉄道といったインフラの場合も珍しくありません。
これまでは作業者が多くの危険を伴って点検していた高所での作業をドローンで効率的に行うことができます。

点検用ドローンのメリット
点検用ドローンを使った検査には数々のメリットがあり、建設業を始めとした分野で注目を集めています。
そこでドローンを用いた点検の依頼を実際に検討している方向けに、具体的にどのようなメリットがあるのか、特に注目を集めている4点について詳しく解説します。
メリット① 作業者の安全を確保しやすい
点検用ドローンを用いた検査では、検査作業員が高所に登る必要がありません。厚生労働省の「令和4年労働災害発生状況の分析等」には、業種別の労働災害発生状況が記載されています。
(※)建設業で最も多い労働災害は「墜落・転落」となって突出しています。
それだけ高所の作業には危険が伴うものです。墜落や転落の危険がある中でも、インフラの老朽化を理由に点検やメンテナンスの需要が増えています。
そこでドローンの出番です。
作業員が高所に登ることなく離れた場所から撮影ができます。
足場を組む必要も高所作業車なども必要ありません。
危険がある場所での作業はドローンが調査してくれます。今まで作業員が負担してきた危険を肩代わりしてくれるのです。
もちろん点検が必要なのはインフラ以外にもあります。
マンションなど、ビルの外壁、これらの高所も点検用ドローンで調査できます。
ドローンのおかげで作業員の安全性が増したことは大きなメリットです。
※出典:厚生労働省「令和4年労働災害発生状況の分析等」
メリット② 少人数・短時間で作業できる
点検作業の現場において、経験者の高齢化による作業員の減少や点検ノウハウの継承も問題になっています。ドローンを導入することで、従来よりも大幅に少ない人員で、短時間で点検作業が可能です。
従来のやり方では、点検場所にクレーンなどの重機を持ち込んだり足場を組んだりする必要があり、前準備だけでもかなりの時間と人手を要します。
点検作業中も重機のオペレーターなど、点検そのものを行う作業員以外の人員も必要でした。
ドローンなら点検現場に直接飛んで行って検査できるため、重機も足場も必要ありません。
前準備の作業時間と必要人員の数を大幅に削減できるだけでなく、点検作業中もドローンの操縦者を始めとした少人数で作業が行えます。
結果として特殊な技能が必要とされる点検作業以外では、ドローンが効率的な点検作業に欠かせなくなってきています。
メリット③ 高精度の映像や画像が撮影できる
ドローンは人が近づきにくい場所の画像撮影も可能です。
ドローンに搭載されるカメラの性能の進歩も著しく、これまで以上に幅広いパターンで精度の高い画像が撮影できるようになりました。
状況に合わせて特定の場所や幅広い範囲の撮影ができるようになっただけではありません。
赤外線カメラや光学ズームなどを利用した、詳細かつ鮮明な画像の撮影もできます。
撮影しながら画像確認をできるだけでなく、関係者もリアルタイムで確認することが可能です。
メリット④ コストパフォーマンスが高い
点検用ドローンを使った点検作業は、携わる人員や必要とする設備を従来の点検方法と比較して大幅に縮小できます。インフラの点検作業となれば、交通規制も必要になります。
例として国土交通省の橋梁の定期点検で点検用ドローンを使った事例を取り上げてみましょう。
ドローン技術を活用したトラス橋の橋梁定期点検によると、橋梁点検車の必要性がなくなったことなどから、機械経費が2,400万円ほどかかっていたものが700万円に削減されました。(※)
さらに交通規制が必要なくなったことから300万円のコスト削減になり、最終的には3,800万円から1,900万円と大幅なコスト削減につながっています。
以上の事例から、点検用ドローンはコスト削減にも大きく貢献してくれることが分かるでしょう。
※出典:国土交通省「ドローン技術を活用したトラス橋の橋梁定期点検」
ドローン点検が可能な項目
では、当社がドローンで点検できる項目には
どのようなものがあるか。
ここではその一例を紹介します。
屋根

屋根は定期的に塗り替えや修繕が必要な場所です。また、屋根材が壊れると雨漏りが起こります。屋根の点検は職人が屋根に登って行っていましたが、検査をする人が転落するおそれがあることや、屋根材を職人が壊す可能性があることからドローンによる検査はメリットが多いです。
また、依頼主が業者から屋根の状態などの説明を受ける際に、ドローンで撮影した画像をモニターで同時に見ることもできます。
工業プラント

工業プラントは広いだけでなく、高所や危険な場所などもあり点検を行うのが大変でした。
ドローンを用いれば、高所や危険な場所も短時間で効率的に検査が可能です。
総務省消防庁や厚生労働省、経済産業省などもドローンの活用を後押ししており、実証実験なども行われています。
定期点検はもちろんのこと、災害が起きた際の緊急点検などにも使えます。
鉄道

鉄道は、広範囲で人が行きにくい場所や危険な場所も多い設備です。
山奥を走る鉄道だけでなく、地下鉄や住宅街を走る鉄道設備の中にも検査が困難なところがあります。
ドローンを使えば少人数で広範囲の点検作業が可能です。
定期点検はもちろんのこと、大雨や台風などによる被害の点検などにも迅速に対応する事ができます。
配管

配管は工場やプラントなどさまざまな場所に用いられています。
配管に不備があれば工場やプラント全体に影響が出ます。
実際、配管に不備があった工場やプラントが何ヶ月も操業停止になった例もあります。
配管の点検は必須ですが長い配管の場合、手間と費用がかかります。
そこでドローンを使えば数日かかった検査を数時間まで短縮することができます。
操業に与える影響も最小限で済むでしょう。
橋梁

橋梁は、水の上にかかっているので点検に手間がかかります。また、夜間に行うのも難しいので、一時的に交通を止めるなどの対策も必要です。
ドローンを使えば橋の裏や下なども難なく検査できます。
橋は交通の要所であることが多いです。そのため定期点検はもちろんのこと、災害後の点検をスピーディに行えれば二次被害を防ぐことにもつながります。
高速道路

高速道路は高架や橋梁などさまざまな場所があります。
範囲が広く通行止めをして検査をするとなると、交通にも支障が出るでしょう。そこで、ドローンを使うことにより少人数で短期間のうちに検査ができる体制を整えています。
太陽光パネル

太陽光パネルは、建物の屋上についているタイプのものや、山を切り開いた場所などに並んでいるタイプのものなどがあります。
当社では大規模発電所の点検も請け負った実績があり、パネルの異常、パワコン不良による異常を発見する事ができました。
風車(風力発電)

風力発電のための風車は40~50mもの高さがあります。
また、羽根の直径も数十mあり、人力で点検する場合は、風力発電を止めなければなりません。
一度風車を止めてしまうと再度動かすのに手間がかかりますうえ、高所のため危険が伴います。
ドローンを使えば風車を止める時間を短縮し点検をすることが可能です。また、人が高所に上がる必要がなく、安全に点検を実施することが可能です。
ドローンによる点検の細かい
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